NESTでは障がい者を特別扱いしません。戦力として見ています。作業は訓練ではなく「仕事」です。NESTでは「人に仕事を教える」という捉え方です。当たり前の事かもしれません。「障がい者に分かりやすく」ではなく「誰にでも分かりやすく」仕事を教えています。そこにはフジ化学での20年以上の障がい者雇用の経験を生かした「工夫」があります。1時間で100個作れればそれでいい、のではなく200個、300個作れるように工夫をします。以前よりも高い目標を達成出来たことで自信がつきさらにやる気に繋がります。この達成と自信の好循環がNESTでは生まれています。
2012年5月より組み立てを開始したウィルスブロッカー。当初は製造年月日を示すスタンプがうまく押せない、シーリングで失敗してNG品を作るなど、解決しなければならない課題が山積みでした。それらの原因を見つけ、考え、工夫をして一つ一つ解決していきました。そうして徐々に生産数を上げ、開始から一ヶ月で一日の生産数は二倍になりました。上図はその工夫の一部です。木製治具はNESTで取り付けたものです。これがあればアルミシートをまっすぐに置くことができ、シーリングの失敗を防げます。脇には、赤と緑の目印がついています。シーラーした部分の厚さが赤の範囲ならやり直し、緑ならOKと分かるようになっています。このようにNESTでは常に効率化を追求し、様々な工夫をしています。
仕事紹介
Oリング組み付け作業
容器にOリングを組み付ける作業です。一人で集中できるように敢えて支援員を傍に配置せずさらに、スムーズに作業できるよう物の配置も工夫しています。
検査作業
傷や指紋がつかないように、綿手をして丁寧に扱います。効率と検査精度を上げる治工具と手順の工夫をしています。
メッキのための吊るし掛け
小さな形状の部品、大きな形状の部品、掛けるフックが動いていくものと、作業の難易度が上がっていきます。
プレス作業
カウンターがついているので、自分が作った個数がはっきり分かります。日毎、時間毎の出来高をグラフ化し明示する事で、出来高をより意識しやすくしてモチベーションを上げます。失敗事例をきちんと表示し注意喚起することで、不良・故障を防ぎます。
クリップAssy
出来上がり品を入れるケースを100個単位にすることで、いくつ出来たのかわかりやすくし、さらに仕上がり確認を目視検査しやすくしています。この様に同じ向きに入れるという手順も製品を丁寧に扱うという訓練の一環です。
ウイルスブロッカー製造
スムーズに作業に取り組めるように各種治具を製作しています。開始当初より一月で一日の生産数が二倍になりました。
デフキャップバリ取り
デフキャップのバリ(上下)を取り外し、上のバリはカウント用に並べ、製品は検査しやすいように専用の箱に入れる